きもの(加賀友禅)Kimono (Kaga yuzen):使命はきもの文化を守り、才能を育てること きもの(加賀友禅)Kimono (Kaga yuzen)

使命はきもの文化を守り、才能を育てること

草、花、鳥など、自然の情景を細やかな手描きで写し取る加賀友禅。分業が進んだ京友禅とは異なり、図案起こしから下絵、彩色など1人の作家が手がける部分が多く、その作風がよく表れます。ツカキグループの京都和装(株)では、加賀友禅の未来のためには作家一人ひとりの力量を伸ばすことが重要と考え、1982年より「加賀友禅女流作家競技会」を継続して開催。作家たちが個性と実力を競い合い、伸ばす場を設けています。

競技会は作家にとって、新しい作品を発表する貴重な場。売れる売れないではなく、きものとしての美しさを追求し、自らの個性とそのとき持てる最高の技術を注ぎ込みます。
そこで出品された作品はすべて、京都和装が販売まで責任をもって担当。次世代の女流作家を育てるという意味でも、産地とのつながりを太くし、伝統工芸を継承していくという意味でも、強い使命感を持って取り組んでいます。

また販売店様と共同して、オリジナル店頭商品を企画開発することにも力を入れています。フォーマルな場に似合う格調高い訪問着から、さまざまな華やかな場に着られる附下(つけさげ)、少しカジュアル寄りの小紋、気軽に着たい紬、コートや袋帯などのオリジナルニーズまで、幅広い対応が可能です。
京都和装が提案するのは、蓄積したノウハウや産地とのつながりを活かした、ほかにはない色合いと柄。何度も打ち合わせと試作を重ねながら、最終的に販売店様の顧客の好みや売れ筋に合わせた商品に仕上げます。

きめ細かいヒアリングと誠実な対応が評価され、販売店様にも「京都和装に任せておけば安心」といったお声をいただくことも多くなりました。
この信頼こそが私たちの生命線。決して途絶えさせることのないよう、今後もさらに知識と経験を積み重ね、真正面からきもの文化に向き合っていきたいと考えています。

チャレンジ精神: 新しい美を求めてどこまでも挑戦は続く

商品紹介

  • 加賀友禅

    加賀五彩と呼ばれる色彩を用いて、草、花、鳥など自然をモチーフにした図案を描き出します。柔らかな立体感やゆらぎが感じられるのは、繊細な手仕事ならでは。

  • 木村雨山 作(作品名:あやめ)

    昭和30年に重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に認定された加賀友禅の巨匠・木村雨山の手による訪問着。日本画の技法を取り入れた繊細な表現で近代加賀友禅の新境地を開き、亡くなられた今も多くの人を魅了し続けています。

  • 押田正義 作(作品名:花嫁のれん)

    木村雨山の一番弟子と言われた押田正義が手がけた花嫁のれん。婚礼の日を華やかに彩る金沢の郷土文化です。宝船や鳳凰などの吉祥模様を繊細に染めあげ、花嫁の幸せを願う心を1枚ののれんに込めています。

  • 加賀友禅技術保存会作品展

    1.中町博志 訪問着「野ばら」 2.柿本市郎 黒留袖「北前船」 3.二代由水十久 色留袖「寿舞」 中町博志、柿本市郎、二代由水十久といった、加賀友禅を代表する作家たちが名を連ねる「加賀友禅技術保存会」。石川県が技術保存と後継者育成のため設立したもので、作品展では伝統を踏まえた高い技術と芸術性に触れることができます。