喜左衛門ブログ:President Blog

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2012年5月31日 (木)

大汗かいて「出前講座」 熱闘編

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出前高座じゃ、ありません。 そりゃ落語になります。
「売り手よし、買い手よし、世間よし」のいわゆる「三方よし」をテーマにした講座です。

「近江商人の語り部」を自称する喜左衛門が出前する笑いのある(?)出し物です。

 

拙宅の家訓は、「積善の家に必ず余慶あり」です。

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 善(よ)い行いを積む家(店)には、必ず、子孫に慶(よ)い事があります・・の意。
今風に言うと、社会貢献に励みましょうって事になるのでしょうね。

先祖の家訓、故郷の五個荘の教え、近江の共通の理念は、「三方よし」にあると思います。

 

ある大学の創造都市研究科(社会人の大学院)の梅田キャンパスにおじゃましました。

皆さん、こんばんわ!
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夜の授業で、午後6時30分に始まりました。

これ教材の小冊子です。 恥ずかしながらの拙著です。

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院生は、30-60歳位の社会人で、皆さん前向きでタフな方々ばかりでした。
今回のテーマは、「近江商人の理念と経営」で、院生側の企画委員は若い上根さん(宝石店の社長さん)と、山本さん(税理士さん)で、熱心で周到な企画・準備に驚きました。

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弊社の家訓「長者三代の鑑」です。

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実は、この掛け軸は有名で、NHKテレビや、日経新聞、朝日新聞、読売の英字新聞などで紹介されています。
日経ベンチャー誌いわく、マンガになっている家訓は珍しく、「現代のベンチャースピリットに通じる三コマ漫画」だそうです。
ワテの先祖、生まじめですよってに、「漫画」いうたら怒りまっせ・・

 

私の父親の「ちびった鉛筆」が大量に入ったビン(昭和30-60年頃の物)

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私の父は、朝3時に起床して、まず10分間、鉛筆を「肥後の守(安物の小刀)」で削り、それから、各支店からの日報に詳細に目を通し、赤(ダメ!)緑(よろしい!)の色を塗り、黒鉛筆で指示を克明に書いていました。
13年前、父が死んだら、そんなちびた鉛筆が入ったビンが何十個も押入れから出てきました。
時間とおカネを節約し、仕事に全力集中した父が、我々に残した「父の家訓」ですねぇ。
この鉛筆、年輩者の魂を揺さぶるんですわ。
戦争で苦労し、戦後復興で全力を尽くした人間の生き様が彷彿され、胸にぐっと来る方が多いのです。

 

院生との討論会。

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院生の皆さんは事前の用意が実に周到で、ツカキ・グループの財務やHPで事業内容を調べていて、討論での突込みがホンマに厳しいのですわ。

 

次は、2班に分けて、グループ・ディスカッションです。

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外部要因と外部要因にわけて、弊社の強みと弱みの分析です。
私は気楽に出前講座にやって来ましたので、お土産を頂く代わりにオブザーバーとして拝聴しました。 
聞いていたら、冷や汗が流れてきました。
弊社のボロがたくさん出てきて、ホンマに恥ずかしくって穴があったら入りたい・・・

 

というわけで、3時間の格闘技のような講座が無事修了し、仲良くいっしょに記念撮影。

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小生は出前講座へよく出向きますが、今回のように私自身が厳しく勉強になった経験は初めてでした。

追伸 実は、この出前講座は、三方よし精神でやっています。
ご芳志を頂戴した場合、三方よし・近江商人関連にすべて寄付させて頂いてます。
つまり、近江商人の先人の知恵を聞いて得をして頂き、私自身も皆様から色々学ばせて頂き、寄付を受けた世間もいい・・・こんなボランティア活動です。
こんな活動を20年ほどやっており、もう二百回位は各地でお世話になりました。