2012年6月27日 (水)
我らの大先輩 「別家会」
塚喜商事には、明治時代よりの伝統で、「別家会」(塚喜共栄会)があります。
室町(きもの卸の業界)のしきたりで、永年弊社を勤め上げた人、昔、暖簾わけした人などのことを、「別家」(べっけ)といいます。 (よく似た言い方の「分家」(ぶんけ)は、次男坊などが、本家に対していう呼称です。)
昔から、別家は店の運営に対して、監督権のような権威を持ち、店の運営、または、オーナー家の有様が間違っていれば、物申す権利を有しています。
オーナーの息子が愚鈍なら、若くても押し込め隠居を別家は要求し、番頭が横暴ならキツイ説教をするだけの見識を別家会はもっていました。
弊社の別家会の現役(つまり生存組)は東西で27人、新年会や八朔(8月1日)は、20-25人位の人が出席し、毎月1日(ついたち)に十数人が会社へ来られます。
別家室の入り口 (役員室、TV会議室を兼用しています)
部屋の中の様子。 上に家訓「積善の家に必ず余慶あり」が掛かる。
別家の写真 上段は、明治時代の初年の頃の入社組
写真左:戦後の大功労者 山本繁三さん(大正15年入社 戦前に福岡店に勤務し、二度の応召で満州とビルマに従軍。 昭和24-53年まで37年間専務。 温厚な人柄で多くの得意先、社員に慕われた) 平成14年逝去。
写真右:山本五一郎さん(昭和10年入社 その後、応召で海軍へ。 昭和22年に復帰し、永年、営業部長として活躍。昭和53-62年まで専務) 平成21年逝去。
6月の上旬の別家会の模様を紹介しましょう。
会社の近況や業績を報告する社長
本日の出席者を紹介しましょう。
磯部八郎さん(昭和23年入社 遠州、尾州、足利産地のMDとして活躍。総務・人事畑が長く、昭和62年―平成4年まで専務) 最長老。
坪田忠男さん(昭和25年入社 京染友禅がながく、昭和45年より取締役・営業部長として大黒柱として活躍。)
平阪喜太郎さんは、欠席(昭和27年入社。経理畑で、不動産にも熱心で、平成4-10年の専務。 信条は「至誠一貫」で、意欲的で会社一途に「財務の塚喜」を築く)
多屋貞治さん(昭和28年入社 支店第1号(八王子)の支店長として活躍。ツカキ㈱の設立時に取締役部長として活躍。信条の「進取、誠実、開拓」の通りの人柄)
橋本準二さん(昭和28年入社 京友禅のエースとして室町の黄金期にMD,そして西陣帯を担当、企画・販売部長を歴任、趣味の「友禅の貼り絵」作家として有名。)
松宮延行さん(昭和32年に入社。 和装小物担当が長く、八王子店長、総務人事部長を歴任 明るく社交的で幅広く信頼を得ました。)
橋本紀男さん(昭和33年入社 一貫して経理畑を歩み、博識と飲み込みの早さで秀いで人柄のよさで、人望家です。)
吉岡宏三さん(昭和34年入社 京染、織物など歴任。福岡店の初代店長として貢献。
平成14-18年専務 誠実、几帳面な性格。 夫唱婦随でオシドリ夫婦)
土井常楠さん(昭和39年に入社。 実用呉服を一筋に頑張り、真面目で飾り気のない誠実な性格で多くのお客様に愛される。 インターネット販売の若い女性の呉服屋さんに人気者でした。)
会社の宝は「別家さん」であり、別家さんの宝は「会社」です。
我々後輩(現役)は、先輩(OB・OG)に対して、会社を継続・発展させ、「元気なツカキ」である重大な責任を背負っています。
頑張りましょう!