2013年7月11日 (木)
真夏・勉強会・・・スカイツリーのふもとで学びました。
2013年 IFI エグゼクティブセミナーに、土・日曜日の1泊2日で参加しました。
小生は今年で15回目の参加、受講生の中で、ナンカ一番の古株になりました。
かなわんなあ・・・私も歳を食ってきたということか・・・
目の前がスカイツリーです。
受講生仲間は、大手百貨店や大手アパレルさんの役員さん、商社、縫製業、専門店チェーンなど、繊維産業・ファッションビジネスに関わる方、20名の錚々たる精鋭でした。
★ 一橋大学・大学院の一條和生教授です。 スイス・ローザンヌのIMD教授(欧州の最高峰)の兼任で、日本が誇る世界のトップレベルの経済学者で、企業実務に精通した先生です。
今年のテーマは、「事業構造の大改革への挑戦」
世界最大のフィルム・メーカーのコダックは倒産し、富士フィルムはなぜ生き残ったか?
市場が縮小している旧来の大黒柱のフィルム事業を、富士フィルムは「写真文化を守る」ために、すさまじいコストダウンとイノベーションを継続しています。
富士フィルムのナノ技術を生かしたスキンケアの大ヒット製品です。
富士フィルムの事業構造の大改革は、ツカキグループにとって素晴らしい学びでした。
★ 一橋大学の安田隆二教授は、まずアベノミックスで浮上する日本を見守りながら、「国
を憂う心」「国としてのイノベーションの使命感」を話されました。
坂の上の白い雲の時代(明治)
坂の下の暗い沼の時代(現在)
変革において、消費者が主体的な役割を果たすアプローチが必要
不連続な環境変化は、企業の未来を選択する
安田先生は、東大卒後、モルガン銀行、マッキンゼーで実務で活躍され、現在、一橋大学で教鞭をとる傍ら、ソニーや大和証券の社外重役を務めておられます。
穏やかな語り口はさすがに超一流でした。
★ ルミネの元社長の花崎淑夫先生 東大を卒業し、国鉄に入社、取締役・総務部長として民営化へ合理化の血の滲む苦労をされ、JR東日本より転出し、平成13-24年の間、ルミネの社長・会長として、現在のルミネの栄光を築く。(現IFI特別顧問)
ファッションの力を信じ、川中、川下の流通に対して実に厳しいご意見で教示されました。
受講生は、花崎さんから、業界ごと叱られ怒られて、情熱的に激励を受けました。
花崎さんは、小生より3歳年長ですが、安倍首相にも信頼があつく超大物。
長期的視野のもと、激しいストレスにも強い性格で、ブレずに自分の信念を貫ける人、最高の経営者で、畏怖の念を持ちました。
★ 天池合繊の天池源受社長は、「天女の羽衣」を製造し、石川県七尾市の潰れかけたテキスタイル工場が、超スピードでヨーロッパのスーパーブランド(アルマーニなど)を得意先に獲得し、世界に通用する「ジャパンの素材屋」にのし上がりました。
話題の超うす手の織物 7デニール(髪の毛の5分の1)のポリエステルオーガンジー
一貫製造(糸の準備、機織り、染色、後加工など)が売りです。
天池さん、ホントに素晴らしい・・ 日本の繊維の素材メーカーは、天池につづけ・・・
福井の畑岡さん、テキスタイルでは世界的に有名な機屋さんで、私の長年の研修仲間です。
エルメスやスーパーブランドに日本製自社の生地を売っています。
ディスカッションする小生
★ ハマキョウレックスの創業者 大須賀正孝会長
裸一貫から年商900億円の物流会社に育てました。
創業精神が徹底し、肌でわかる全員参加型の数値化経営で実にリアルです。
得意先の在庫を減らし、鮮度を向上するためにまい進。
物流業というより、得意先の企業価値を向上するビジネス・・・ひどく感服しました。
★ 三井不動産の安達 覚さん
さすが、長い歴史を持つ三井さんの不動産経営の懐の深さでした。
お馴染みのららぽーと、三井アウトレットパーク、東京ミッドタウンなど多彩。
ラゾーナ川崎プラザのルーファ広場。 川崎の住人のひとこと、「川崎駅は人と待ち合わす場所がない」との一言で、50メーターの広場が誕生。
50メーターまでが人の眼で識別できる範囲だそうです。
川崎市の「音楽シティー」宣言にふさわしく、この広場で音楽イベントが大人気。
多様な女性・・・母(育児)・妻(家事)・娘(親の介護)・ワーカー(スキルアップ)・女(おしゃれ)…1人で6つの顔を持つ。
安達さんの話は、弊社の不動産リーシング業にとっても、勉強になりました。
★ 最後に、「自分の会社は何をする会社か?」を再定義して、受講生の会社の企業価値を
向上のため、参加者は全員、勉強成果を発表しました。
皆さん、大変お世話になりました。
後記
隅田川のスカイツリーの光景です。
一條先生、皆様、本当にお世話になり、ありがとうございました。