2014年1月18日 (土)
京町家、美しくみがいています
京都の岩戸山町の京町家を数年前に入手しました。
「岩戸山」って、祇園祭の山鉾と同じ名前だって?
その通りで、祇園祭にはこの京町家の目の前に「岩戸山」がたつのです。
岩戸山は、伊勢の天照大神が出現するゲンのいい山なのです。
ここは新町通りで、人気料亭・木乃婦の斜め前です。(左側のテントを被っているのが当町家)
「ビフォアーの世界」 工事の前の京町家です。 ガラスのサッシ、呉服問屋らしい厳重な構えです。
「アフターの世界」 ただ今工事中ですが、完成のイメージです。
コンセプト図では、こうなります。 目標は「本物の原型に戻そう」です。
昭和初年に建った贅沢な木材を使いしっかりした京町家です。
玄関の入口です。 電動シャッターから、ガラリ戸に戻します。
奥行きの深い通り庭(家を貫く通路)で、40メーター位あります。
畳・床・フスマ・壁が傷み大修理です。
立派な床の間です。 元のご主人がお茶の趣味が深かったですね。
2階への階段が3つもあります。
屋敷内はいくらか板の間を増やします。
沓脱石(くつぬぎいし)で巨大な鞍馬石です。今では手に入らぬシロモノですね。
つくばいです。 灯篭もいいし、この庭を作った方は明治時代の文化の素養がありますね。
こちらは金物のつくばいです。光悦垣が調和しています。
明治・大正の古きよき時代を連想します。
中門がボロボロで恥ずかしい・・・・ これは、やりかえです。
石もの(灯篭、庭石など)は風化しませんが、木・竹細工は痛みが激しいですね。
庭の苔むした灯篭です。
2階と屋根瓦の補修の足場を組んでいます。 瓦修理が大変です。
奥の裏庭の小屋を改修して、蔵風のモダンな建物に生まれ変わりました。
この京町家の背後は、繁昌町に面しており、繁昌神社のご神体がお守り頂いています。
後記
この京町家はただ今、大改修中で春には完成です。
春に京の街にどんな形でデビューするかは、お楽しみに・・・
私は、五個荘の田舎家で育ち、古い家に愛着があり、「伝統文化の保存再生」をツカキグループのミッションに掲げています。 先祖の五個荘の本宅の修理(重要伝統的建造物)、重森三玲旧宅の招喜庵(築300年)の再生、SACRAビル(大正時代の洋館 文化財)の補修などに熱中してきました。
「西陣織美術工芸あさぎ」の伝統工芸の再生も同じ思いです。
このページの京町家も、皆様に愛される商業利用を目指します。
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