2015年3月7日 (土)
楽しい夜のお勉強会
◆ 3月3日の夜、京都市内の御池通にある嶋臺(しまだい)にて、「はんなり京都・嶋臺塾」が開催されました。これは、京都大学・地球環境学堂が主催する「大学と京の町衆が集う連続懇話会」で永年、通っています。
会場の嶋臺です。
ここは慶長13年(1608年)に創業され、江戸中期より銘酒「嶋臺」を扱う酒問屋です。
現存の建物は、明治16年建築の文化財です。オーナーの山田さんは、登録文化財の会の仲間です。
今回のテーマは、「商うということ」
先ずは、「祇園商店街に商う」
祇園辻利の五代目店主の三好通好さんです。(80歳)
宇治茶の話と祇園商店街のアーケードを造られた苦労話に花が咲きました。
辻利は、1860年に宇治で創業です。
きもの姿は、清水夏樹・京都大学准教授で本日のもう一人の主役です。
右は、司会の籠谷直人・京大教授で、自転車で転倒され、右肩を骨折され昨日に手術されたそうです。籠谷さんや聴衆の二宮さん、高橋孝三さんなど、有恒会(大阪市大)の同窓メンバーが多く出席です。
清水先生は、「近江八幡に商う」というタイトルで、銘菓の「たねや」の紹介です。
清水先生は、森里海(もりさとうみ)連環学の研究者で、たねやさんは商いの場で「森・里・湖」の大自然の循環を構想され実践されており、その紹介でした。
たねやさんの桑の葉の団子・・・健康にいいそうです。
小生も意見を述べました・・近江八幡市の町衆は「たねや」をはじめ近江商人の先達として大飛躍され、隣町のわが故郷・五個荘は農村コミュニティーの中で稲作文化の祭礼を守りながら近江商人として活躍しました。
近江商人の理念「三方よし」は、「森里海の連環」のように、「売り手・買い手・世間への循環」(輪廻)をしながら、社会の永続的な発展、幸せのために努力しています。
質疑応答で盛り上がりました。
まるで、現代版の寺子屋ですね。
静かにたたずむ嶋臺(しまだい)です。(これは昼間撮影)
◆ 3月5日の夜は、東京の両国にあるIFI(ファション人材育成機構)で勉強会です。
冒頭の花崎IFI名誉学長の挨拶
花崎先生は、東大卒、国鉄入社、JR民営化、ルミネを発展させた大立者です。
本日のメーンイベントは、大西洋社長(三越伊勢丹ホールディング)の講演会です。
パワーポイントを使った1時間半は、実に有意義な講義でした。
伊勢丹の開店時に店頭でお辞儀をする大西洋さん(AERAより)
実に率直でユニークな社長です。
日本製へのこだわり
大西洋さんはこんな人です。
1時間半があっという間で、現実、未来社会まで全体像を見通し、ポジティブな哲学にあふれた講義でした。
伊勢丹の動きを織り交ぜながら、社会の動向を熱弁されました。
パーティーで冒頭の挨拶をされた萩原IFI理事長
オンワード出身で、実に熱心にファッションビジネスのために活動されています。
IFIの大勢の仲間・・・貝原良治さん(カイハラ会長)、矢嶋孝行さん(やまと取締役)、大西寛さん(セルフ大西社長)、ほかにビームスの設楽社長、ユナイテッドアローの重松会長、中瀬さん(三陽商会相談役)など、アパレルの重鎮が大勢、来ておられてすごい熱気でした。
IFI仲間の畑岡さんは、福井県産の自社テキスタイルをエルメスに輸出しているとの話・・・メイド・イン・ジャッパンが、世界のスーパーブランドを相手に繊維業界で大健闘!! 胸が熱くなりました。
一條和生IFI学長です。 私の永年の恩師です。
一條先生は一橋大学の教授であり、欧州の最高峰のビジネススクールであるIMD(スイス・ローザンヌ)の教授で、世界に活躍され経済学者の第1人者です。
私の公私ともに尊敬する先生です。
後記
一生勉強。やはり仕事やライフワーク(近江商人、三方よし)に関わる話は、ド真剣になります。
人生の師に会い学びは本当にうれしいものですね。