喜左衛門ブログ:President Blog

喜左衛門ブログ:President Blog

2015年9月4日 (金)

「西陣織美術工芸あさぎ」

LINEで送る

この秋の琳派展に向けて、尾形光琳の新作織物への挑戦です。

まずは、「通商産業大臣賞」受賞作品の尾形光琳の紅白梅図の丸帯です。

s150904_001.jpg
四百年前の尾形光琳の横長の屏風を、縦長の丸帯(幅0、76メーター、長さ4,5メーター)に、いかにデフォルメして表現するか・・
永年の西陣織の意匠眼と技術ですね。
題材が古い油絵の場合、絵の具の立体感をいかに「ふくれ織」等の技術で表現をするか・・
岩絵の具の場合も同様で、織り技術で「原本」以上の表現をするかが日本の伝統技術力です。

今回は光琳の燕子花(かきつばた)屏風に挑みます。

s150904_002.jpg
目を皿のようにして参考本や国宝の現物を眺め、手作りの骨絵をデザインします。

「紋図」に落とし込みます。
織物の方眼紙に色糸の指定をして組織図を考案します。
s150904_003.jpg
紋紙のプロ、あさぎの松嶋君は腕の見せ所です。

試織品が出来上ってきました。
s150904_004.jpg

名越あさぎ室長(左)と井阪部長(奥)より説明を聞きます。
s150904_005.jpg

純金糸で試作品を織りました。
s150904_006.jpg
純金の照り返しで写真が悪くてすみません。
実物ははるかに素晴らしい出来栄えです。

屏風、丸帯、織額用の展開を検討中です。
s150904_007.jpg

あぎぎ事業部の金糸、色糸、箔のストックです。
s150904_009.jpg

おびただしい紋図の蓄積です。
s150904_010.jpg
これはまさに西陣織の文化財、ソフトパワーです・・
こういった西陣織が「世界産業遺産」にならぬよう、生き生きとした京都の伝統産業として頑張ります。
ここから色糸・金糸と紋紙(現代ではCDかUBS)が丹後の機(はた)場へ出荷されます。
丹後では、あさぎの1800口のジャガード織機がフル操業です。

丸帯の仕上げをする松井さん
s150904_011.jpg
こういった地味な仕事は大事ですね。

西陣織美術工芸あさぎの企画室です。

s150904_012.jpg

丸帯の出来上がりのストック場
s150904_013.jpg
西陣織で、クッションやハンドバッグも作っています。
s150904_014.jpg

さあ、販売に頑張ろうヽ(^。^)ノ
何卒、ご愛顧の程、よろしくお願いしいます。