喜左衛門ブログ:President Blog

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2016年2月22日 (月)

念願の「2016.丹後フォーラム」を開催したい!!

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西陣織の本丸、「千両が辻」を探訪しました。

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西陣織の密集地で江戸時代に一日に千両の商があったと言われ、「千両が辻」と呼ばれるようになりました。西陣では糸屋町と呼ばれ、大きな糸屋・織物問屋等大手の商家が立ち並びどっしり構えた街並みでした。大宮通り今出川の東南角に「千両が辻」の碑があります
紅殻(べんがら)格子の古い京町家が続きます。
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◆有名な糸屋さんを訪問しました。
昭和4年の西陣の機業家(機屋、はたや)の番付表がありました。
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群馬県安中市にある「碓氷(うすい)製糸」(高級生糸)、エルメスの御用達の「ブラタク糸」など、色々な種類の生糸があり、西陣や丹後の機へへ出荷されています。
生糸屋さんは、西陣の将来有望な機屋や丹後の白生地[絹織物の機屋を見つけ応援します。しかし、機屋は浮沈が激しく儲けと危機はつきもので、糸屋は銀行のような役割をしたのですね。

◆金糸屋さんのジュコーさんを訪問しました。
村岸社長(右)、後ろはジュコーさんのトレードマーク
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フィルムに銀を蒸着し細くカットしています。
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絹糸に銀のフィルムを撚って巻き取っていきます。
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あさぎは、純金箔は和紙に純金を貼り、純金糸は純金をフィルムの上に蒸着させて黄金の織物にしていきます。

箔屋さんは和紙に金箔を貼り、極細の短冊のようにスリットして織物の材料を作ります。

◆つぎは、西陣織の技術の中枢、ジャガード織機を動かすソフトです。
当社の松嶋が紋図を持っています。
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弊社のあさぎ事業部の意匠部門の企画に基づき、古典の絵画を題材にして正絵をつくり、それば帯に合わせて骨絵になり、それが方眼紙の紋図になります。
1800口丸帯の織物の実際の幅は66㎝ですが、この紋図は180㎝幅になっています。1ミリの方眼紙で、1800本の縦糸の升目になっています。
 

浜本さんとツーショットで・・
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昔は、紋図描き師、紋彫り師が一緒になって織物図案を作りましたが、浜本さんはパソコンを駆使して一人で同時にこなします。
絵具で描いて修正をしていましたが今はコンピューターで行います。
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丸い曲線や人間の顔はとても難しいのです。
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杼箱(ひばこ、シャットル)の左右の動きを表にしています。
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◆次は、京都府北部の丹後地方の機屋を巡りました。
丹後鉄道の「丹後あかまつ号」です。
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京丹後市に到着
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丹後半島に沢山の機屋があります。
日本海側のこの地域は、昔は大陸に向けての表玄関でした。

京丹後市のアミティー(網野町の地場産業振興センター)です。
ここで5月14-15日に「丹後フォーラム」を開催する予定です。
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丹後の産地にて、西陣の糸屋、金糸屋、紋図屋、染屋、あさぎの織機のメンテナンスをしている方、あさぎ傘下の熟練の織り手さんなど、西陣織の「職」の代表が50名ほど集い「丹後フォーラム」をする予定です。
昼のセミナーとディスカッション、夜の酒を飲みながらの膝を突き合わして談義、翌日の車座の交流会など色々なイベントを計画しています。

「西陣織美術工芸あさぎ」の受賞柄と新作品、昔の超大作で今はもう織るのは不可能な作品、ゴッホやルノアールなどの洋画の織画の大作、前衛的な作品など数多く展示公開し、地元の方々、小学校や中学校の生徒さんにも地場産業の工芸品をご覧頂きたく思います。

「はしだて号」で京丹後市から京都へ帰りました。
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こんなデラックスな車両には乗っていません。貴女様はご乗車くださいませ<(_ _)>

・・・ニッポンの伝統産業のためにガンバロー!!