ツカキグループの顧問、東久邇様を訪問

先週、東久邇信彦様、吉子様ご夫妻の三田のご邸宅を訪問しました。

東久邇ご夫妻は十数年前から、弊社の顧問として色々とご指導を頂いています。
顧問ご就任の頃のご夫妻

東久邇家は旧・皇族でお部屋には立派な金蒔絵の家具がありました。
お母さまの成子様（しげこ様、昭和天皇の第一皇女）が東久邇家にお嫁に来られた時の調度品だそうです。

ロイヤルな風格のあるお部屋です。
左から、東久邇信彦様、吉子様、私ども夫婦

永年、ご厚誼を頂戴し大変に有難く存じます。

東久邇様は色々な公職をされ、社団法人・全日本野球会議、「日本の伝統を守る会」の名誉会長などをされています。
ツカキグループのテーマは「伝統文化の保存・再生」なので、伝統工芸について色々とお伺いしました。
東久邇様は日本の様々な伝統工芸にご造詣が深く、匠の技、日本の技術を愛されるお気持ちがよく伝わってきます。

東久邇様はペーパーナイフのコレクターで、小学生の頃より収集されているそうです。

これが、すごいレベルと量なのです。
昭和天皇からのプレゼント品もあり、ご寵愛ぶりがよく判ります。
・・・東久邇信彦様は、昭和天皇の初孫（男児）にあたられます。

東久邇家の歴史は・・・
東久邇信彦様の御祖父様の東久邇稔彦は、第３４代の首相（戦後初）を務められました。
稔彦様は久邇家の第９子としてお生まれになりましたが、若い時から皇族であり素晴らしい才覚がありました。

明治天皇の奨めで久邇 家より独立され新しい宮家「東久邇家」を創立、そして明治天皇の第９皇女の聡子様と大正５年にご結婚されます。
稔彦様のご実家の久邇家からは良子様（稔彦様の姪）が昭和天皇へ嫁がれ、香淳皇后となられます。
稔彦様のご長男、盛厚様は成子様（昭和天皇の第１皇女、照宮）様とご結婚され、その長男が東久邇信彦様です。

お食事の最後に、ご令室の吉子様よりフルーツを頂戴しました・・・
東久邇様のご両親様のご結婚式（昭和１８年）は第２次大戦中で質素にされたそうです。
その時の十二単は、お母様の香淳皇后のものでお母様似の成子様はサイズもピタリとあったそうです。
その時の婚礼の引き出物がこのクリスタルのグラスで、松（東久邇盛厚様のおしるし）、紅梅（成子様のおしるし）が彫られ、 非常に素晴らしい思い出の食器です。

ちなみに東久邇信彦様のおしるしは弓だそうで、信彦様がご誕生された時の守り刀を拝見しました。
ご結婚後、戦争中で第一子の信彦様のお誕生は防空壕の中だったそうです。
錦織の刀袋の中に入った白木の鞘（さや）の名刀はさすがでございました。
「お守り刀」は、家族の長者（年長者）が贈るもので、外祖父様は昭和天皇、内祖父は東久邇首相、畏れ多い話しでした。

東久邇家の歴史を勉強すると、まさに明治、大正、昭和の激動を感じます。
皇室の伝統と家族愛に触れ、身が引き締まる思いがしました。
大変なおもてなしを頂き、お見送りを頂戴し、我ら夫婦は何度もお辞儀をして帰りました。
誠に、ありがとうございました。