喜左衛門ブログ:President Blog

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2017年6月5日 (月)

友(師)、遠方より来る。亦、楽しからずや・・・

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きのうの日曜日の夕方、知人の岳迅飛さんの紹介で北京から賓客がありました。

岳さんの先祖は、岳飛(1103-1142年)で中国人気ナンバーワンの英雄なのです。
宋の時代の武将で武力と徳に優れた悲劇のヒーローです。
で・・・肝腎の賓客、高斌さんの話です。

弊社の家訓「積善の家に必ず余慶あり」の下で高斌さんと記念撮影。
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弊社の家訓の語句は論語(易経)の一節です。(善い行いを積む家には子孫に慶び事がある)
高斌さんは北京の三智書院の院長さんで素晴らしい先生です。

三智とは、天・地・人(仁)、仏教・儒教・道教の訓えだそうです。
中国の伝統的な古典(国学)を学び、企業経営に生かそうという方針です。
三智書院は10年前に発足されました。
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中国では近年、論語が復活し、さらに習近平さんによって陽明学が見直されています。

高斌先生の活躍ぶりは目覚ましく、昨年は北京で陽明心学のフォーラムをされ著名人1100人を集められたそうです。
今年は、廬山で仏教フォーラムをされ、次は道教のシンポジウムをされるそうです。
・・・小生は道教の事はよく判りません。
高さんは若い時はワインなどの食品のビジネスマンでしたが、その後、志を持って湯一介先生(北京大学)を師と仰ぎ、アメリカ的な経営手法やマネー一色の経営学に疑問をもち中国の本来の考えを学問されたそうです。
これは習近平さんが湯先生の手を取って歩いている写真です。
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習近平さんは儒教を修められ、次は王陽明の陽明学の知行合一(得た知識を行動して実現する)を主張されているそうです。
中国の伝統的な文化・哲学を学び自信力をもって社会を作ろうという考えです。

私も「三方よしの出前講座」活動をしていますが、日本文化の源流は、西暦520年頃の漢字の伝来、そして、西暦530年に儒教(論語)、続いてインド発祥の仏教の伝播(聖徳太子)により、日本文化の下地が形成されたと思っています。
近江商人はその下地の上に近江で熟成された「三方よし」”売り手よし、買い手より、世間よし”を実行しました。
陽明学の徒のように、理念を即実行して、商いに生かし社会をよりよくすることに一直線に実践しました。

・・・とういう訳で、高先生との1時間半の対話は実に意義深いひとときとなりました。
高院長より、記念に素晴らしい中国のお茶を頂戴しました。
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三智学院の「知行合一」って銘のある木箱です。
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中身は・・プーアール茶です。雲南省の熟茶で発酵させて円盤状に固めて保存します。
高級な銘茶です。
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返礼の「西陣織美術工芸あさぎ」の風神雷神図(俵屋宗達)の織額(おりがく)を進呈しました。

弊社にある清華大学より頂いた「厚徳戴物」の額です。
王羲之(中国の有名な書家、西暦303-361年)の子孫の王雲翔さんの書です。
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この文字は清華大学(有名校、習近平さんも出身)の東門の石碑にある建学の精神です。
・・・自強不息、厚徳戴物・・・意味は、君子は自らを向上させることを怠らない。君子は仁徳を高く持ち義務を成し遂げる(易経の一節)
昔から中国人の大好きなフレーズで、弊社を訪れる中国企業人に座右の銘を訪ねると10人に1人はこの文句が出てきます。

友(師)、遠方より来る、亦、楽しからずや・・
まさしく珠玉のひととときでした。