喜左衛門ブログ:President Blog

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2017年9月1日 (金)

町衆の学びの場「はんなり京都、嶋臺塾」

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先週末の夜、京都の文化財の嶋臺(しまだい)で塾がありました。

夕闇迫る会場の嶋臺(御池通り烏丸東入ル、元・造り酒屋)

嶋臺塾の案内書

吉田山にある京都大学の先生方が、洛中(市内)の嶋臺に来て、町衆との語らいをしようという塾です。小生も市大の先輩の高橋さん・二宮さんに誘われ、永年通っています。
今日のお題は、「京の景色を辿る」

◆山口敬太先生(京大、工学部の准教授)の話
工学部の先生が景色・庭を語るとは画期的ですね・・

山口先生の話・・・・京大の近くの御影通の槐(えんじゅ)並木や白川通の欅(けやき)、加茂街道の緑のトンネルなどがあります。
京都の街路樹は本当にきれいですね。嶋臺さんの前の御池通の街路樹も見事です。

京都は、すばらしい庭園や建築が点在して名所も多く、街の景色そのものも美しいものがあります。東山の山影、鴨の流れ、大路小路の佇まい・・・京都の景色の特徴、美しさは、果たしてどういういきさつなのでしょうか。
今回は、京都の景色の中でも山辺(やまのべ)と並木をとりあげてみましょう。山辺は、山と街との間にあって、生活と自然が交わる場所として、古来より京都独特の風情を作り上げています。
・・・非常に、奥行きの深い味わいのある話でした。

 

◆京都市動物園の片山園長(元・京都市役所の緑政課長)
並木について、京都市で長年にわたり街路樹を手掛けてこられた片山博昭さんの話でした。

片山さんは、日本造園修景協会という団体の京都支部長も務めておられ、「街路樹文化の創造」を掲げておられます。京都の街路樹の美しさは、もちろん、京都の景観行政の成果でもあるのでしょうが、門掃きをはじめとした京都の皆さんの日々の努力や美意識に支えられたものなのだそうです

会場から質問が色々あり、演者と市民とのディスカッションです。

 

◆山口先生と片山園長との対談


大いに盛り上がり、京都の山の風景、並木などの環境、さらに市民の心象風景など日本人の心の奥、琴線に触れる話でした。

大拍手でお開きとなりました。

 

貴重な会場を提供して頂いている嶋臺さんありがとうございました。
年季の入った嶋臺さんの酒蔵

造り酒屋の生命の水・・神聖な井戸

しっかり勉強してさわやかな気持ちになり、夜は更けて帰途につきました。

 

後記
京都大学の先生の「自由闊達、豊かな心、京の町衆と共にある大学」の心意気を感じます。
東京大学でもなく、大阪の大学でもない、馥郁(ふくいく)とした香り立つ文化が漂っていました。