2017年9月4日 (月)
「あさぎ大博覧会」本日より開催。お越しください。
ツカキスクエア7階ホール・・9月4日(月)~10日(日)
先週の金曜日、「あさぎ大博覧会」開催に先立ち記者発表をしました。
西陣あさぎが培った大正時代からの伝統の織物技術、ここ5年間連続して「西陣織展覧会」で京都市長賞、近畿経済局長賞など受賞しています。
「西陣織美術工芸あさぎ」の特徴は、通常の2倍の精緻さの“1800口ジャガード織機”と職人技、紋図(織物設計図)の蓄積にあります。
永年のコレクションから作品300点を選りすぐり「あさぎ大博覧会」を開催します。
今回、一般市民にも公開し、日本の伝統文化の粋、西陣織の精緻な技術と意匠眼のすご味をご覧頂き、次の世代へ西陣織が継承・発展するよう願って開催します。
◆琳派の世界・・・・一昨年は“琳派400年”で日本中が沸き上がりました。
尾形光琳の紅白梅図(国宝)の巨大な純金のタペストリー(3メーター四方)
同じ織物が“ツカキスクエア京都”の玄関外に巨大な黄金の西陣織として展示。
外人観光客がスマホで写真を撮っていく人気スポットになっています。
「西陣織美術工芸あさぎ」の製造工程と絹糸、金糸、ジャガード紋図などを展示
社員(職人)が詳しく説明をしてくれます。
琳派の絢爛たる屏風の作品の色々
風神雷神の織物屏風(国宝:純金製、俵屋宗達)
燕子花(カキツバタ)織物屏風(尾形光琳、2曲1双)
紅白梅図の打掛を織りました。(尾形光琳、純金製)
◆受賞作品の展示
毎年、出来のいい作品3点ほど出品して、多くの素晴らしい賞を頂いています。感謝!!
◆伊藤若冲シリーズ・・・若冲は、昨年大ヒットしました。
動植采絵を丸帯にして屏風にしました。
我々西陣の織屋にとり、ここ2年間は琳派と若冲とブームが続き、まるで神風のような順風さでした。
◆幻想の世界
日月山水図(重文、室町時代)を蓄光糸で織り上げました。
ブラックライトをあびてあやしく幻想的に光ります。
モネの睡蓮の屏風も蓄光糸で光っています。
◆浮世の世界
額装で、左から「姿見七人化粧」、「大谷鬼次」、「ポッピンを吹く娘」
富士山をモチーフに、左から「神奈川沖浪裏の富士」、「凱風快晴」など
歌川広重の東海道53次の全55枚(53次プラスお江戸日本橋と京の三条大橋)です。
細かな西陣織の技術です。(お江戸橋)
金糸、プラチナ糸で織った「西陣織美術工芸あさぎ」の圧巻の織技術と心意気です。
浮世絵は版画の世界、織物は版木の代わりが紋図、刷り師の代わりが織り子、よく似た者同士ですね。
◆丸帯の作品の数々
これが、我々のメーン商品です。
お買い上げに感謝、感謝です。<(_ _)>
◆洋画の世界
クリムトの「接吻」です
クリムトは琳派の流れを汲む西洋人で金泥を背景に金彩絵具で表現し、西陣織には最適な題材です。
この接吻の図案は袋帯として作っていますが、ウエディングのパーティーのゲストがお召しになると注目の的ですヽ(^。^)ノ
ゴッホの「ひまわり」です。
ゴッホの「夜のカフェテラス」
印象派は油絵の具を塗り重ね、“光と影”で美の世界を繰り広げます。
西陣織は縦糸、横糸の色糸をかさね、ふくれ織りなどの技術を駆使して、色糸の重なりで光と影を作り出し、印象派の世界を織りで表現しています。
油絵以上の迫力があると大好評でした。
ミケランジェロの「最後の晩餐」に見入るマスコミ記者の皆様
感嘆の声があがる西陣の伝統技術の粋です。
◆日本の掛け軸の美
風信帳(空海が最澄にあてた手紙、国宝)
宮本武蔵の枯木鳴鵙図(モズが芋虫を狙っている水墨画、禅の悟りの世界)
この古文書や水墨画を西陣織の技術で緻密に再現しています。
両界曼荼羅。1800口ジャガードの精緻さに感嘆の声が上がりました。
南無阿弥陀仏など、仏事用の掛け軸は根強い人気があります。
塚喜商事は、織物卸商業組合(呉服卸)と西陣織工業組合(織物製造業)の両方に所属している珍しい会社です。日本の美意識、伝統工芸の技を次代につないでいきたいものです。
後記
今回の「あさぎ大博覧会」は秋の文化ウィークとして、公開イベントとして開催しております。
ツカキスクエア(ツカキグループ本社ビル)7階ホールにて展示中。
期日は9月4日(月)~10日(日)の1週間開催(午前9時~午後6時まで)
京都市地下鉄の四条駅6番出口の前です。
是非、お越しください。お問い合わせは、電話075-343-1101 石田まで