2018年6月27日 (水)
登録文化財所有者の会(略称;登文会)の研修ツアー
この日曜日の午後に京都・登文会の研修・総会がありました。
今日のテーマは、三条通りの明治~大正時代に建った洋風建築の見学です。
まず、30分間、洋風建築のレッスンがあり37人が集いました。
講師は、「京の三条まちづくり協議会」の建築士の篁先生です。
洋風建築のデザインについて、ギリシャ・ローマの様式のお勉強です。
中学生の頃、美術の時間に習ったなあ・・
明治に活躍した建築家
左から、辰野金吾、長野宇平治、武田五一・・・
昔から三条通りは、東海道から京の都の中枢に至る大事な道路で、明治時代は近代化の先駆けとなりました。
三条通りの東(麩屋町)から西(室町)に向かって歩きました。
まずは、1928ビルです。1928年、武田五一の設計で毎日新聞ビルとして建築されました。
三条ありもとビル。火事で焼け、有本さんは欧州を見て回られ、三条の景観にふさわしい近代建築をつくられました。(京都市都市景観賞 受賞)
家邊徳時計店。(国・登録文化財。1890年築)三条通りに残る洋風建築の最古のビル
ルネッサンス様式を残す。京の大工さんの仕事
SACRAビル(旧・不動貯金銀行)国・登録文化財。1916年築。
同ビルの1階の雪月花を見学。このサロンは1920年代の調度品をそろえ素晴らしい雰囲気です。
内部の芸術的階段です
京王京都三条ビル旧棟(日本生命京都支店ビル)国登録文化財。1914年築
京都文化博物館別館(旧・日本銀行京都支店)重要文化財、1906年築
東京駅を設計した辰野金吾が設計。
19世紀末のノーマンショーの影響を受ける
説明をする橋本学芸員
橋本先生は文学博士で、京都人らしい心遣いをされる先生で、我々を日陰に自分は暑い日照りの場所に立って説明されました。
旧・日本銀行京都支店の内部
日本銀行の金庫室
クイズ「ここには焼却炉があり、何を燃やしたのでしょうか?」
ウン?
お答え「お札(日本銀行券)の印刷不良品を焼却しました」そうです。
中京郵便局(旧京都郵便電信局)市・登録文化財1902年築
欧州の伝統である基壇・胴部・頂部の三層構成。
イギリス風ルネッサンス様式
保存か解体かでもめました・・結局、大きな資金をかけて外壁を完全な形で残して改築されました。
みずほ銀行京都支店(旧・第1銀行京都支店)旧建物は1906年築
辰野金吾の設計でレンガに御影石のボーダーラインが入った「辰野式」です。
2003年に改築されました。
文椿ビルヂング(旧西村貿易店)国・登録文化財。1920年築
3層構成で独特の外壁やセセッション様式
いよいよ登文会の年次総会です。
京都登文会の塚本会長(小生)挨拶
京都府文化財保護課の森下課長さんの挨拶
この4月に着任されました。
大阪登文会の寺西会長。助成金の話など、長年の文化財保護のうんちくのある話でした。
愛知登文会の小栗会長。愛知県立大学の教授で素晴らしいお人柄です。
議事進行
平成29年度の事業報告をする橋本眞次副会長
平成30年度は、6月の研修・総会、12月の研修・忘年会を踏まえて、会員の増強、全国の登文会の連携などが審議されました。
愛知登文会の佐滝先生のカンパイ
自己紹介と近況報告
玉垣さんの話・・とても盛り上がりました。
藤田さんのご苦労話
丹後の美山地区の茅葺住宅に住んでおられる西尾さん
かれは茅葺(かやぶき)職人で渡英経験もありイギリスのかやぶきの文化財保護の状況を熱く語りました。
マエダコーヒーのデザート
ご満悦の林さん(官休庵)、小栗会長(愛知登文会)、田中峰子副会長(京都登文会)
田中峰子さんは、パリに門川・京都市長らと一緒に行かれ、昨夜、帰国されました。
タフで国際的活躍のスーパーレディです。
みなさま、ご協力ありがとうございました。 \(^^)/