2018年7月31日 (火)
感動の並河靖之・七宝記念館\(^^)/
酷暑の中、「登文会」(京都・国登録文化財所有者の会)の重要な仲間である並河旧邸宅を拝見しました。
明治の近代化の旗手、並河靖之(1845-1927年)は「七宝」を世界に輸出して名をはせました。
京都・東山の三条通りの白川沿いに七宝業を始めました。
晩年の並河靖之、凛としたダンディズムが漂います。
七宝とは金属の素地に釉(ゆう)を焼き付けて装飾した品
パリ万博に3回も出品し、欧州から注文が殺到して財を成した実業家
明治時代に並河の工房あたりに20軒くらいの七宝の業者が立ち並び、モダンな工芸が隆盛しました。
工房と同じ敷地にある邸宅
素晴らしい庭、池や巨大な庭石があります。
作庭は、並河邸のお隣に住む7代目・小川治兵衛(植治)が担いました。
沓脱石(くつぬぎいし)。膳所城にあったやぐら石と言われている。
2階の床の間は、橋本平八郎の鯉。豪壮な大きな床の間だけに大振りのお軸が似あいますね。
長大な長押(なげし)は一本の北山杉が使われています。
節や歪みのない素晴らしい木材ですね。
1階の応接間
不思議な急こう配の階段。ハシゴのようで怖いですね・・・
財団関係や見学の人達
国際的な展覧会で獲得されたメダルが額に装飾されています。
通り庭の天井の木組み
青空が見えています。
あれほど栄えた「京都七宝」でしたが、戦後、すっかり影をひそめてしまい、今、別の形で愛知県で生き延びています。
この並河邸は、公益財団法人として運営されており、七宝の素晴らしい作品と共に、旧邸宅を公開施設をして保存されています。
見学をさせて頂き、並河さん、大川事務局長さん、本当にありがとうございました。