喜左衛門ブログ:President Blog

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2018年8月21日 (火)

30年来の私の道楽

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小生の道楽は、ささやかな美術品で会社に安らぎをもたらすことです。
ツカキスクエア1階の北玄関の外部シャッターにも道楽の兆候が・・


これは極並佑さんの作品・・・シャッター絵ですから休日か非営業時間しか見られません。
「顔が見えるようにシャッターを下ろしてください」とのご要望・・
でも、この絵はこんな作品なのですから・・・

この作品は正面玄関ポーチの外部の頭上にあります。

弊社の「西陣織美術工芸あさぎ」の作品で尾形光琳の「紅白梅の図」(国宝)です。
このために別注で、純金糸にて織り上げ、時価1億円(?)の超ぜいたく品です(@_@)
中国人観光客がスマホで写真を撮っていきま~す(^^♪

◆いかわあきこ(井川明子)の作品「孔雀」

彼女はダウン症の天才アーチストです。
その美意識は繊細で根気強く、世界へ羽ばたく生命力があります。

◆マルク・シャガール(1887-1985年。ロシアで生まれ、仏で没す)
小品、「バイオリンを弾く少年」

シャガールの作品(これはリトグラフ)

本田宗一郎(ホンダ)がパリでシャガール宅を訪問した時、“筆、硯、墨”を土産に持参したところ、彼は「どう使うのか?」と尋ね、筆をもって応接間から姿を消してしまう。
シャガール夫人が笑って、「あの人は夢中になると画室に籠もり、すべて忘れますから・・・」と言い、本田宗一郎は呆れて帰って行きました。
シャガールは98歳で没し、その前年にドイツの教会のステンドグラスを完成させました。
それはブルーを基調としたシャガールの神々しい世界で、私も是非見たい・・

◆カニショール(仏、1935-)・・大きなつばの帽子の女・・彼の得意な構図です。

◆アイズピリ(仏)「薔薇の花瓶」、私の恩人の部屋に昔、アイズピリが掛かっていました。
以来、好きな画家のひとりです。

一昨年に、96歳で逝去しましたが、これは最晩年の小品です。

◆ポール・ギアマン(仏、1926-2007)の作品

官能的な赤を使い、馬やバイオリンを配するファンタジックな作家
心が躍りますねぇ・・

◆児玉幸雄(1917-92年、大阪市出身、関学経済学部卒)フランスで活躍、

パリの街並みを描いた絵が多く、これはロータリーの広告塔が面白い。
小生の自宅のリビングにも彼の「パリの街角」が掛かっています。

◆絹谷浩二(1943-)の富士山・・・情熱的で生命力にあふれる・・・

彼の作品は富士山など、人生賛歌のような力感がほとばしり大好きで、他にも、ベネチアの太陽の絵がお気に入りです。

◆棟方志功(1903-75年、青森生れ)の版画。
東北地方の土臭い画家で、日蓮宗の信者の一途さがあり、その土着性が“世界のムナカタ”たるゆえんです。

棟方が“民芸活動”の尊敬する先輩の「柳宗悦と河井寛次郎」の作陶の壺を描き、棟方が禅語の讃を描いている。

・・・雲が悠然とたなびき、瀧から水が落下し、大忙生・・・

◆畠中光了(1947-)。ラピスラズリのブルーを使ったインド美人

師は奈良県の東本願寺派のお寺の息子に生まれ、大谷大学から京都芸大に移り画家として大成。
ある日、広川さん(画廊)と画伯と一緒にお食事を共にして、画伯のお人柄に惚れました。
奈良の興福寺の中金堂の柱に法相宗の14人の祖師を描かれ話題の画家です。

◆東郷青児(鹿児島生れ。1897-1978)夢見る女性・・昭和の美人画と言われた

なぜか、小生の父は東郷青児がお気に入りで、社員寮の風呂場の大きなタイル絵を東郷青児にしました。小生のシャッターの絵の趣味も父親譲りかも・・・

◆これは中国訪日企業団から頂いた超逸品。日本で額装しました。
王義之(361-)の何十代目の王翔雲さんの人格豊かな書です。

易経の一節、「自強不息、厚徳戴物」(自ら向上さすことを怠らず、仁徳を高く保って物事を成し遂げよ)が、清華大学(習近平の出身)の東門の掲げられており、再度、有名になった。

◆酒井田柿右衛門(14代目、1934-2013.人間国宝)の作品


14代目は飾り気のない学究肌の当主でした。
彼の作品展示会のトークで、「“美しい”と“きれい”は異なります。この大壺は美しいかと言われると困ってしまいます。」
彼のメーン展示の大壺の前でそう言われて、百貨店の外商員さんはズッコケました。
しかし、彼の人柄を知るファンはうなずいていました・・・
柿右衛門さんは、有田焼を代表する名家に生まれ、「伝統と独自性」を要求される“人間国宝”の個人タイトルがなかなか取れずに苦悶されたと思います。
味わいのあるお人でした。15代目、頑張ってやあ!!

◆井上萬二(人間国宝)は柿右衛門工房の下請けで濁し手(白磁)を受け持っていました。
独自の世界を切り開き、白磁の美しいフォルムの作品を世に出し人間国宝になりました。

この作品は夕顔をテーマにした陰刻の青磁がかった壺で有馬の竹細工の昆虫を配しました。

◆藤原雄(岡山、1932-2001)の備前焼の偏壺です。

父・啓(人間国宝)の厳しい薫陶を受け、雄は目が悪く(右目は、0,03、左目はゼロ)、苦しみながら、独特の境地を開き人間国宝となります。
この壺は、弊社を訪れる外人が「オーワンダフル!」と叫ぶ普遍的な美があります。

◆金城次郎(琉球の壺屋焼、1912-2004、人間国宝)の「抱瓶」(だちびん)。

漁師がこの陶器に酒を入れてウエストポーチのように縄で腰に結わえて漁に出ます。
河井寛次郎いわく「次郎さんは珍しいくらい良くできた人、彫ったり描いたり模様も上手で、出来ないものはない」。濱田庄司いわく、次郎は考えないでつくる」。次郎は、「僕だって考えておるさ」・・・民芸活動の同志の会話は楽しいですね。

◆若手作家、上田順平のワンコです。

彼は若手のモダンアーチストであり、いつもはデコラティブな滑稽な作品が多い。
これは埴輪犬のようでツカキスクエアの番犬として小生は可愛がっています。
ワンとも吠えず、エサもねだらず、ポーカーフェイスで理想的なトモダチです(^^♪

◆ルネ・ラリック(仏。1860-1945)の花瓶です。
乳白色で半透明なオパルセントで、ブドウや鳥などの題材が美しい。

これは、珍しいラリックのカクテルのシェーカーです。3つの部材が分かれています。
かなり重いのでシャーカーを振るのに体力が要りそうです。

同じくラリックの香水瓶

400CC位の香水が入りますね。
マリリンモンローのようにシャネル№5をシャワーのように浴びてください。

◆ピカソ(1881-1973)の「ケンタロウス」

ピカソは92歳まで奔放に生き、
目まぐるしく作風も変わり、多作の人生だった。
ピカソほど、話題の多い芸術家はいないでしょうね。
これリトグラフのくせにえらい高かった・・(>_<)

◆渡邊佳織(静岡生まれ)若い日本画のモダンアーチスト
「とき放つ」

絹本にしっかりした線で達者な筆の運び。
「あっ!」という斬新さがあり、小生は高く評価している作家さん
今は古寺の文化財(絵画)保存の活動をして力を貯めています。

◆極並佑。若手のモダンアーチスト。

さらに弊社のビル、タカノハ・スクエア(仏光寺通り烏丸東入)の1階にファーストキャビンの1階通路(開放空間)に5連作が展示しています。
極並さんは、この作品(5連作)描きはツカキスクエア7階ホールに1週間こもって仕上げました。
シャッター絵も頼んだ時、構想1週間で絵コンテを仕上げ、極並さん監修の元、創作好きなペンキ屋さんにシャッターへ塗ってもらいもらいました。
極並さんは、とても魅力的なアーチストですねえヽ(^。^)ノ

 

後記
アーチストと小生の出会いの30年間の軌跡・・・
お盆休みにこのブログを描きながら、30年間のアート・ジャーニー(小旅行)の楽しい思い出に浸る至福のひとときでした。
長いブログにお付き合い頂き、ありがとうございました。m(_ _)m