2018年11月7日 (水)
勉強になった三方よし講座「伊藤忠の三方よしをひも解く」近江ツアー
晴天の11月3日(文化の日)、滋賀県豊郷町でのNPO三方よし研究所のイベント開催。
JR能登川駅に集合して、貸し切りバスで豊郷の近江商人亭に行きました。
◆この広大な屋敷は東京堀留の呉服卸「田源」(創業者は田中新左エ門)さんの生家です。
登録文化財に指定されています。
40名の熱心なご参加者へ、主催のNPO三方よし研究所の理事長(小生)より挨拶です。
いよいよ伊藤忠商事の現役の幹部社員の片桐二郎さんの講演会です。
片桐さんは、東京生まれで一橋大学を卒業後、伊藤忠に入社されタイヤの輸出など海外畑が長くあと人事部を歴任されています。
初代の伊藤忠兵衛(1842-1903、61歳没)の「創業精神、家族主義、三方よし」、二代目の忠兵衛さん(1886-1973、87歳没)が八幡商業高校2年の17歳の時、初代が逝去されました。二代目は八幡商業を卒業後、すぐに伊藤忠で丁稚から仕事をはじめ、23歳でロンドンに1年間 留学して、25歳とき伊藤忠の大改革を実行し、現在の総合商社・伊藤忠商事の原型を作ります。その後、二代目は大英断をして関東大震災、世界恐慌を切り抜けました。
片桐さんは、二代目の壮絶な生き方と、戦後の伊藤忠の苦難、発展を語られました。
末永先生(同志社大学教授)、小生と質問が次々あり、実りのある議論となりました。
志村先生のご意見
トリの質問は岩根専務理事(NPO三方よし研究所)でした。
締めは中澤副理事長の御礼の挨拶
「片桐さん、ありがとうございました。」
◆お昼となり楽しい昼食タイムです。
乾杯のご発声は末永先生(当NPO顧問)です。
右から、末永先生、小泉重助さん(大阪の老舗、小泉グループの本家の当主)
左から、片桐倫子さん、片桐社長、志村先生
会員の若林三都子さんと一緒に・・若林さんと伊藤忠兵衛さんは親戚でつながりです。
くれない園には、伊藤忠兵衛さんの碑があり、皆で記念撮影です。
◆伊藤忠兵衛さんの生家です。
初代の忠兵衛と八重夫人
店の間の結界の帳場で片桐さん
◆豊郷小学校、名建築家ヴォーリスの設計です。(建築1889年 築129年)
磨き上げて光る廊下・・素晴らしい文化財ですね。
うさぎと亀・・・足の速いうさぎにコツコツと歩み続けるカメが最後は勝つという話です。
イソップ寓話で懐かしいですね。時代を超えて親密感のある童話ですね。
立派な講堂で、ボランティガイドさんが説明。
講堂の演台の後ろは、天皇の肖像、教育勅語が収納されていたそうです。
伊藤忠商事の新入社員の研修会です。ほかにグローバル人材など、世界中の伊藤忠の社員が研修に来るそうです。
古川鉄治郎氏の銅像。伊藤忠兵衛の甥で丸紅に専務を永年して、退職後に私財を投げうって豊郷小学校を寄付したそうです。
叔父である初代、伊藤忠兵衛さんと風貌がよく似ていますね。
◆豊郷からの帰りに、片桐さん・志村先生とご一緒に五個荘の拙宅まで来ました。
志村先生と1時間ほど、近江商人の三方よし、後継者の教育論などの話に花が咲きました。
本当に楽しいひとときで、ありがとうございました。