2020年8月3日 (月)
加賀友禅・女流作家の新作競技会、金沢で開催
コロナの影響で開催が危惧されましたが、今年も「第38回 加賀友禅女流作家競技会」が開かれました。
今年の創作テーマは、「一陽来復」、作家さんは半年がかりで作品制作に取り掛かりました。
コロナ自粛の中、作家さんの仕事は止まり、悪夢のような4か月でした。
主催者・京都和装(社長は小生)の挨拶
「一陽来復・・・冬から春が廻って、いいことが訪れて来る・・・の願いを込めて作品作りに打ち込んで頂き、作家の皆さま方と元気にお会いできるのはこの上ない喜びです。
コロナ脅威のもとで、自然への憧憬、人の縁への感謝、悪夢から覚めたスピリチュアルな澄んだ思いなどが作品に反映され、素晴らしい出来栄えです」
思いはひとつで、会場は一体感がありました。
今年は入場制限し、関係者のみの参加です。
後援のさが美様の形部社長様からご挨拶
コロナを吹き飛ばす元気な激励にみな勇気づけられました。
本年は20作品が出品されました。
最優秀賞は小林喜代美先生です。
優秀賞は松島由美先生
次々の表彰状、賞金、副賞が授与されます。
答辞を読まれる小林先生
審査員長の中町博志先生からの講評です。
辛口の批評で作家の先生方は緊張して聴き入ります。
入賞作品
■最優秀賞、「きのふいらつしつてください」。小林喜代美先生
室生犀星(金沢出身)の有名な詩から・・
■優秀賞、「感奮興起」、松島由美先生
■優秀賞、「オリエンタル華燭」、吉村伊佐子先生
■「ごきげんパレット」、矢花博美先生
動きのある構図でネコ好きでないと描けない愛嬌とユーモアがありますね(^_-)-☆
■「水流」、松田風華先生
大胆な構図ですね。
■「天橋立」、川端文子先生
めでたい松が天橋立を飾り、ご祝儀にぴったりです。
出品点数20点の力作ばかりの豪華展覧です。
記念撮影
最優秀賞の喜びの小林喜代美先生
優秀賞の松島由美先生
(優秀賞の吉村伊佐子先生は欠席)
シンフォニー特別賞の矢花博美先生
さが美賞の松田風華先生
さが美賞の川端文子先生
締めのご挨拶は(協同組合)加賀染振興協会の住田敏理事長
展覧されている作品を、先生方はもう一度丹念にご覧になっています。
一川忍先生の作品「祈り」と中町博志先生
一川先生の作品は選に洩れましたが素晴らしい出来栄えです!(^^)!
後記
コロナ自粛の期間の作家の先生方のご苦労は想像以上で、その中で、今回の競技会への出展は、苦闘と励みになったようです。
競技会への創作は、雑念の入らない一途な熱情と技量が試されます。
コロナの中、金沢を流れる浅野川の桜を見て、めぐる四季の美しさに心が奪われた・・・
加賀友禅作家さんらしい突き詰めた思い、写生がすべてと仰せ作家さん。
感動的な今年の競技会でした。
手に汗握る激しい女性作家の戦いで、僅差で賞に洩れた先生方には申し訳なく心が痛みます。
来年もよろしくお願い申し上げます。
恒例の祝賀懇親会は行われず、重箱弁当をお持ち帰り頂きました。
ご関係各位、ありがとうございました<(_ _)>