喜左衛門ブログ:President Blog

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2020年12月25日 (金)

楽しかった勉強会!!

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クリスマスイブ、京都CSR研究会(主宰:島本先生)がありました。
CSRは「企業の社会的責任」、三方よし風に言うと「世間よし」の持続的実践です。
今日は、私が話(1時間)をする当番です。

15名ほどのご参加者があり、皆さん、意欲満々です。
はじまりはじまり・・・

3つの話をしました。

◆伝統産業をいかに承継していくか・・・「西陣織」のケースです。
2014年に西陣織メーカーを引き継ぎ、「西陣織美術工芸あさぎ」のブランドが再スタートしました。

問題点をまとめました。
・メーカーとして…
① 設備の老朽化
② 職人の高齢化
③ 新しいデザインが生み出しにくくなっている。
・マーケットは…
① 消費の多様化で、伝統工芸の市場が縮小した
② 流通段階が複雑(情報伝達が遅く、誰もリスクを負わなくって来ている)
・その解決策は…
① 新商品の創造
② 販売チャネルの開拓

百貨店(外商持ち回り)チャネルの開拓から西陣織の新商品の創作が進んだ実例です。
お世話になった百貨店のご担当者には感謝に堪えません。

西陣織美術工芸あさぎの製造工程を動画で紹介しました。

「西陣織あさぎ美術館」がツカキスクエア京都の7階に誕生しました。

コロナ禍がきて動画の配信を繰り返し、美術館からユーチューブでどんどんと発信しました。

VRで美術館を紹介しました。


琳派(俵屋宗達や尾形光琳など)の作品、仏教美術、西洋の印象派の作品と多彩な展開をしており、美術館の人気はうなぎのぼりです。

◆伝統産業の承継…「京友禅」のケースです。
京友禅メーカーを受け継ぎ、2017年に「㈱京朋」が再スタートしました。
京友禅の生産サイクルは以下の通りです。

塚喜商事は「問屋」の位置づけで、京朋は「染めつぶし問屋」(京友禅を作るプロデュース機能;絹の白生地に染を施すので染めつぶし屋と言われた)といった流通段階です。
さらに翌年2018年に鳴滝(なるたき、京都市北部の地名)の京友禅工場を引き受け、㈱京朋の「鳴滝クリエイティブセンター」として再生しました。

2020年1月にさらに内製化をすすめ、薗部染工を引き受け、墨流しの技術を得ました。
これで世界に羽ばたく道筋が出来ました。

動画で墨流しがアートとしてできていく過程をご覧頂きました。

多くの方のご協力には感謝が尽くせません。
ありがとうございます。

◆ファッションの飛躍…「毛皮」のデザインコンペ・ショーのWEB世界配信
㈳日本毛皮協会JFA主催の「第20回ファーデザインコンテスト2020」がコロナ禍で開催が危ぶまれました。
永年、私はファーデザインコンテスト委員長を務めてきましたから、ファッション専門学校の先生方のお声を聴きますと、「絶対に開催してください。生徒の夢が掛かっています!!」といわれ開催実施することになりました。

JFAの取り組みについて

今年も3040点もの応募がありました。
9月から2カ月間掛かって、若いデザイナーと毛皮職人が格闘しながら作品制作に没頭します。

フィナーレでは、熱く感動しました。
経済産業省と各国のご支援、専門学校のご協力、JFA会員各社の団結には心より感謝申し上げます。

この講義のあと、熱いディスカッションがありました。
最後に講演謝礼に恒例の阿闍梨餅(京都で人気のおもち)を頂きました。

よくご覧頂きありがとうございました!(^^)!