喜左衛門ブログ:President Blog

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2020年12月28日 (月)

お正月の準備、お屠蘇の酒器

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年の瀬に、清水焼の陶芸家である幹山繁太先生がお越しになりました。
2年前に注文していた清水焼の祥瑞(しょんずい)の酒器セットが出来上がったのです。

幹山(かんざん)家の先祖、幹山伝七(1821-90年)さんは愛知県瀬戸に生まれて、彦根藩の藩窯であった湖東焼を経て、幕末に京都の清水に移りました。
京焼に新風を吹き込み一世を風靡し、有栖川宮家に重用され宮内庁に作品を多数おさめました。
皇居の三の丸尚蔵館に多く収蔵されています。
幹山繁太先生の父上は六代目の幹山伝七さんです。

◆屠蘇器(通称、酒器セット)は、「銚子(急須のような形)、大中小の3つの盃、これを置く盃台、すべてを置く屠蘇台」です。

これは幹山繁太先生と家族が2年がかりで苦労されて出来上がった力作です。

「お屠蘇」とは7~10種類の生薬を入れた屠蘇散を前日からお酒に溶け込まして作ります。

功労者の画廊の永岡さんと幹山繁太先生のツーショット

◆六代目の幹山伝七さんの作品で私のお気に入りです。

七宝(円形を重なり合わせて柄を作る)の模様を手書きで書きこんでいます。
下絵も型も何も使わず、一心不乱に手描きで仕上げています。
周囲の大きな部分(壺の胴体)と、上の方の小さい部分(壺の首)ではサイズが全く違い、柄合わせは至難の技です。

◆この壺は幹山繁太先生の妹さんの作品です。

優しい色鮮やかな女性らしい京焼です、

◆これは幹山繁太先生の5年前の作品です。

若々しい「捻り祥瑞」(ひねりしょんずい)の花瓶です。

◆この屠蘇器は、よく見ると、幹山繁太さんの「造形の美」の匠の技と、父君(6代目伝七)の「祥瑞の小紋の描きこみ」の技量、妹さんの「松竹梅と鳥の文様」の創造性、叔父さんの卓越した「ロクロの技」があり、正しく幹山ファミリーの作品です。

その夜に、2年がかりの屠蘇器の完成祝いに、先生へ一献差し上げました。(^_-)-☆A

コロナ感染防止対策の行き届いた料理店で、シールド、消毒など完璧でした。

もう3つ寝るとお正月です。
コロナ禍で落ち着かぬ歳末ですね。
来年もよろしくお願い申し上げます<(_ _)>