2022年11月9日 (水)
美術高校が「西陣織あさぎ美術館」へ大挙して来館
京都市立銅駝(どうだ)美術工芸高等学校の1年生90名が西陣織あさぎ美術館に来訪されました。
明治13年(1880年)に創立された全国で数少ない美術工芸専門の名門高校です。
8つの部門(日本画、洋画、彫刻、漆芸、陶芸、染織、デザイン、ファッションアート)があります。
最近は意外にも日本画や漆芸などが特に人気があるそうです。
この日は1年生が30名ずつ三班に分けて美術館へ来られました。
塚本副社長からウエルカムスピーチ
美術館の松井マネージャーから「西陣織美術工芸あさぎ」の説明です。
ジャガード織1800口の精密織の極意について語りました。
若い熱気がムンムンしています。
銅駝美術工芸高等学校の先輩である弊社の中原さん(営業推進部)からお話です。
中原さんは、WEB部門で美術館のモバイルガイドの動画を製作しています。
中原さんの作ったいくつかの動画を見せ、西陣織は日本の文芸(源氏物語や百人一首など)をベースに優れた意匠力と精緻な織物の技術について、判り易く話をしました。
生徒さんは自校の先輩の話だけに目を輝かせて聞いていました。
美術館スタッフ総出で解説です。
尾形光琳(江戸時代の絵師、紅白梅図屏風(国宝)より)の黄金のタペストリー
西陣織の歴史、絹糸の話、織物設計図についての澤田さんの話を熱心に聞きます。
吉川さん、菊地さんは、丸帯について熱く語ります。
東山魁夷が描いた唐招提寺のふすまえをモチーフに丸帯を織りました。
鑑真和上(688-763)が中国から波濤をこえて来日(753年)しました。
船は難破し6回目にやっと日本へ着きましたが、無理がたたり鑑真和上は失明しました。くじけず、奈良で戒律を授け仏教に身を捧げました。
橋口新一郎先生が創作した「絹の茶室」は大人気です。
生徒さんはオーディオハートの丸い椅子(中に4つのスピーカが仕込んである)に座って、絹の音、織機の音に触れ、西陣織あさぎの工場の製織現場を体感して頂きました。
生徒さんから沢山の感想文を頂きました。
感動体験が書かれ、美術館一同は大いに感激しました。
若い力は素晴らしいなあ!(^^)!
当館は、アート系(美大、専門学校など)の若い人たち、中学、高校生の修学旅行など大歓迎で、日本の伝統工芸の素晴らしさを体感して頂くように努力をしています。
次の日本を担う人にしっかり伝承していきたいと思います。