2023年9月13日 (水)
滋賀県立八幡商業高校の行商実践ツアー
先週の土曜日の午前中、近江八幡市にある八商(八幡商業高校の愛称)へ行きました。
創立137年を迎える「近江商人の士官学校」(エリート養成校)といわれた滋賀県立の商業高校です。
建築はウィリアム・ヴォーリズの設計です。
休日の校舎・・・夜だったら理科室あたりが怖いねぇ(‘;’)、暗室がありました。私の中学生のころは写真部でした。なつかしいなあ・・・
歴史ある校長室で太田校長へご挨拶しました。
NPO三方よし研究所より岩根専務理事(左)、片桐理事(右)、小生(理事長)、中嶋理事が参加しました。
夏休みの7月22日~28日の7日間、23人の生徒と数人の先生が貸切バスに販売用商品を満載して、行商実践の旅に出ました。参加生徒は志願らしいです。
NPO三方よし研究所のメンバーは5月の事前研修、9月の報告会に出席しました。
いよいよ生徒による報告発表です。
歴史を感じる堂々たる会議室です。
行商メンバー23人は8班に分かれて行動しました。
日程と趣旨の説明です。
コースは、富山⇒新潟⇒福島の会津⇒山形の郡山⇒東京⇒静岡の富士宮⇒岐阜の大垣へ貸し切りバスで移動しました。
販売品は滋賀県特産の赤こんにゃく、琵琶湖のエビと豆の煮たもの、エビ煎餅、琵琶湖サイダーなど280円~800円の商品を台車にのせて個別訪問して販売します。
各班は色々な成功談、失敗談を発表しました。
インターホンを押しての見知らぬ家庭を訪問は、緊張の連続だったようです。
地元の新潟TVが取材しました。
2時間の生徒による報告会のあと校長室で懇談しました。
最後に八商の玄関で記念撮影
夕方、栗東市でNPO三方よし研究所の勉強会がありました。
テーマは、中江藤樹(1608-1648、儒学者)についてです。
実行委員会の田中恵里子委員長の挨拶
本日の講師の藤吉さん(会員)
本日のレジメです。(藤吉さん作成)
中江藤樹は求道心の強い行動家で、禅宗や仏教に学ぶが日々の暮らしには役に立たないと思い、儒教に学びましたが、知行一致の陽明学にたどり着いのたは自然な流れでしょうね。
「忠」ではなく、肉親につながる「孝」の概念に至り、それを中江藤樹の考えの中心、行動原理にしました。
「五事を正す」【貌、言、視、聴、思】
この日の午前中の「八商の夏休み7日間の行商ツアー報告会」を思い出しました。
八商の23名の生徒さんが、戸別訪問販売でインターホンを押して、滋賀物産を売りに歩いて悟ったとことが、なんとこの「五事を正す」だったように思います。
インターホン通すとき、お客様が玄関に出てこられたとき、まさに当方の笑顔(容貌)が重要、挨拶やコトバの明るさとやさしさ(言)、相手の様子などを見て相手の都合に合わす(視)、お客様の話を聞く(聴)、相手の気持ちを察する(思)・・・を行商の実践の中で学びました。
完売と同時に中江藤樹の言う「五事を正す」は自然に身に着いたようですね。
若いということ、初心は見事ですね。
学問を学び苦労をすることは大事ですが、素直な心で実践する16歳の生徒さんが、自ずと身に着いた悟りは光り輝いてみえました。
NPO三方よし研究所から講師として行きましたが、八商の生徒さんからの小生の学びは非常に大きいものでした。大感謝!!
みな熱心に聞き入り、ディスカッションが深まりました。
あと席は居酒屋、20名ほどが参加して「近江商人と中江藤樹」の議論は白熱してあっという間に夜は更けていました(^_-)-☆
楽しい有意義な長い一日でした。