2024年1月9日 (火)
西陣織あさぎ美術館「源氏物語と雅な歌人たち」
新年早々から始まった新企画展です。
源氏物語へのいざないです。
世界から見ると源氏物語はどのような位置づけになっているのでしょうか?
英語や中国語で翻訳された源氏物語です。
千年以上も昔、西暦1008年に書かれた世界初の女性作家による長編小説(54帖)です。
紫式部は時の最高権力者である藤原道長に重用され、一条天皇の中宮である彰子(道長の娘)に仕えさせたことにより、紫式部は宮中の色々な風習、男女の仲、権力争いを身近に見て貴族社会の物語ができました。
当時の主人公(ヒーロー)は、「清くて強い正義の人」が多い中、光源氏はイケメンのドンファンで恋多き悩める人であり、よこしまな複雑系の主人公で亡霊や生霊が惑うホラー小説の感もあり、当時の貴族社会の中で大ヒットした長編小説となりました。
日本の小説史上でも極めてユニークな物語です。
平安時代はお香の文化が発達しました。
源氏香は組香として有名で、そのデザインはそのまま帯やきもののデザインとなりました。
源氏物型語には「薫の君」、「匂宮」などかぐわしい薫りが登場し、平安時代の貴族の生活文化がしのばれます。
白檀など代表的な香木の「5つの薫り体験」をするコーナーが大人気です。
「源氏物語の由緒ある場所」をたずねるコーナーです。
上加茂神社、蘆山寺などなど・・・
「源氏物語絵巻」(国宝、徳川美術館収蔵)の丸帯です。
百人一首の丸帯の展示です。
西陣織あさぎ製の「光琳かるた」(西陣織で絵柄を作ったかるた)です。
小倉百人一首を尾形光琳が描いた絵札、取り札を西陣織あさぎが再現しました。
百人一首の人気ランキングの展示です。
第1位、在原業平
第2位、山部赤人
第3位、小野小町
小野小町は昔の絵巻物を西陣織あさぎが掛け軸として織物で再現しました。
館内で百人一首の「競技カルタ大会」の激闘をビデオで視聴できます。
これは格闘技ですねぇ・・・
源氏物語のビュー・スポットです。
藤の棚から藤の紫に染まって・・・・
さて今年は辰年です。葛飾北斎の龍図です。
幻想的な蓄光糸を用いて西陣織で作った屏風「日月山水図」(原画は国宝)
西陣織の黄金糸の茶室です。
正月らしく幹山繁太先生の清水焼の染付のお屠蘇酒器です。
長谷川等伯の「柳橋水車図」から丸帯(2023年度の京都市長賞を受賞)
円山応挙の「雪松図」(国宝、三井記念館収蔵)のミニチュア屏風
西陣織あさぎが丸帯で表現しました。
俵屋宗達の「風神雷神」(国宝、建仁寺収蔵)を西陣織あさぎが純金糸で製織
お楽しみルームです。
ゆっくりお楽しみくださいませ。
西陣織あさぎ美術館のご案内
・開館時間は、午前10時~午後5時 (入館は午後4時30分まで)
・休館日は、月曜日です。
・入館料は、500円(モバイルガイドは無料です)
場所は四条烏丸交差点から南へ徒歩3分。烏丸通り沿いのツカキスクエア7階です。
詳しくはHPをご覧ください。