喜左衛門ブログ:President Blog

喜左衛門ブログ:President Blog

2024年2月8日 (木)

オヤジの至福

LINEで送る

私の永年の友人に加藤陽一さんがおられます。
彼の職業は羅紗屋さん・・・
「羅紗」っていうのは私の祖父(明治大正~昭和初期)達が憧れたダンディな男の洋服です。
使い慣れたハイカラな言葉「羅紗(らしゃ)」ですが・・・
実は外来語でRAXA(ポルトガル語、毛織物のこと)が語源だそうです。
私の祖父の甥は羅紗屋さんで腕を慣らし、私の姉は大阪の船場の羅紗屋の老舗問屋「鷹岡」へ嫁ぎました。

大正11年、加藤陽一さんの祖父・加藤重太郎さんは、京都で「羅紗屋重太郎」を創業されました。

加藤陽一さんが20歳の時、お父さんが急逝され、陽一さんは「加藤重」の三代目として頑張ってこられました。
加藤さんは実に仕事熱心なのです。

一方、加藤さんはロータリーからトイレ掃除など筋金入りの社会活動家で、油絵が好きで大層な趣味人でもあります。
小生は加藤陽一さんのお人柄にほれ込み、「オーダースーツ重太郎」のファンとなりました。

自分のスーツをお願いしているうち、息子3人のスーツも同時につくり団体割引をしてもらうこととなりました!(^^)!

長男の喜世志です。

彼は呉服屋さんで、小柄ですから加藤重さんに体にフィットしたスーツを作ってもらうのが楽しみです。今回はツィードのヘリンボンのジャケットを作りました。

次男の大二郎です。

彼は宝石屋さんでお洒落さん。目立つ黒のスーツが好きで光沢のある生地を好みます。

三男の喜三郎です。

彼は経理など内勤ですから、黒の細見のスーツにしました。

加藤重さんは、3年前に創業100周年を記念して、4代目社長に陽一さんの息子さん・成一さんが就任されました。

この親子、最初は同じ店の中で対抗しているように見えましたが、そこは親子で段々打ちとけて、親父は息子を立て、息子はオヤジのことを思い、呼吸が合ってきました・・(^_-)-☆
素晴らしい事業継承であります(^^)/

4代目はセンスがよく息子達とは同年代で好みがよく合います。
かくして拙宅はオヤジが息子のスーツをつくるのがオヤジの至福のときとなったのです。

息子はオヤジの魂胆を見抜いて、スーツを作るのが親孝行と決めています。
加藤重大会(スーツを作る会)の時期が遅れると、息子の差し金でしょうが家内から「お父さん今年は遅いよ」とムチが入ります。
オヤジは、「武士は食わねど高楊枝」でツラいのであります・・・・