2024年4月24日 (水)
京ことば語り、山下智子先生の「源氏物語」は大好評でした!(^^)!
先週、西陣織あさぎ美術館の主催の講演会がありました。
タイトルは「源氏、京ことば語り“若紫”とかさねの世界」です。
講師は山下智子先生です。
冒頭で美術館の館長(小生)のご挨拶
「山下先生のファンの方々、当美術館のサポーターの皆様、ご来場に誠に有難うございます」
いよいよ山下智子先生の語りが始まります。
源氏物語54帖のうち、第5帖の「若紫」、光源氏が永遠の恋人「紫の上」に出会うハイライトシーンです。
まずは全体像と第5帖の荒筋の解説です。
登場人物と関係性、物語の背景をしっかり頭にいれておくことは重要です。
和歌の映像(文字と語り)で、光源氏や女御の心情を伝えます。
平安時代の「かさねの世界」
かさね色目は十二単(ひとえ)でも重要な色の組み合わせ。
また和歌や色々な出来事に、表の意味と裏の意味がかさなり、物語が複線で展開されます。
正にかさねの文学、かさねの文化ですね。
京ことばで源氏物語を語って平安時代の「気配」(空気感)を伝えます。
皆、真剣に語りを聴き入ります。
さて、荒筋の紹介、京ことばでの語りが終わり、いよいよクライマックス、源氏物語を原文で情緒豊かに語ります。
・・・摩訶不思議、難解なはずの「古文の語り」がスゥーと心の中に入ってきました。
源氏物語は「文字の作品」である以上に、「語りの文学」なのですね。
情感豊かに光源氏の思いが心の中に染み入り響きました。
万雷の拍手のなか、最後の御礼の言葉
山下先生、本当に有難うございました。
多くの聴衆の方々、心より感謝申し上げます。
後記
実は講演の後、山下先生の慰労を兼ねて京料理店でご一緒しました。
山下先生は若い頃、俳優に憧れて仲代達矢(91歳)の無名塾で6年間励み、さらに三島由紀夫の舞台でも活躍されました。
舞台女優、TV出演の経験は、役柄への没入感、語りの表現にとって、実に素晴らしいキャリアです。
京料理を食べるのを忘れるくらい熱の入った貴重なお話でした。
山下先生を独占してエッセンスが聞けるのは「“館長”の最大の役得」であります!(^^)!
ありがとうございました<(_ _)>